令和7年7月18日(金)
今日は1学期の終業式をしました。校長からは「じぶんのいのちをせいいっぱいいきる」という話をしました。
小児がんで亡くなった少女の詩を読んだ後、子どもたちにこう語りかけました。
「この子は、『神経芽細胞腫』という子どもにできる『小児がん』のため、11歳で亡くなりました。この詩は、亡くなる4か月前に、書いたものでした。
この子は、自分が病気なのに、入院している友達にとてもやさしくする子どもでした。泣いている友達を「早く元気になってね」「こわくないよ」と励ましていました。
当時も、いじめや自ら命を絶つなど、命を大切にしないニュースに、この子はとてもくやしがっていました。なぜなら、子ども病院では、10歳まで生きられずに病気で次々と、子どもたちが亡くなっていたからです。「生きたくても生きられない友達がいるのに。」とこの子は、いつも思っていました。
この子のお母さんは、片道1時間以上かけて、毎日自宅から病院までお見舞いに行きました。お母さんにいっぱい甘えたい。お母さんは「これをお母さんだと思って持っていてね。いつもそばにいるからね。」とハンカチを渡しました。この子はいつも、お母さんからもらったハンカチを握りしめていました。どんなことを思いながら、お母さんのハンカチを握りしめていたのでしょう。
しかし、懸命の治療の甲斐なく、この子は11歳で亡くなってしまいました。
さて、皆さん。今、自分の命を精いっぱい生きていますか?
悪いことをしたり、人を傷つけたり、自分で自分をダメにしたりしていませんか。1学期、みなさんがこうして元気で、精一杯生きていてくれて、先生たちは本当にうれしいです。
毎日、精一杯生きているのは人間だけではありません。全ての生き物は与えられた命を精いっぱい生きているのです。
今日のお話を聴いてみんなは、どう思いましたか?自分の心とよくお話をしてください。
豊岡小学校の皆さんには、在りたい自分をつくるために、自分の命を精いっぱい生きる人であってほしいです。だって、今も、あなたの命は休むことなく働いているのですから。さあ、夏休みも自分の命を大切にして、幸せな44日を過ごしましょう。」
子どもたちはとても真剣に聴いてくれました。健康で、安全で、幸せな夏休みになることを願っています。